絶対高さ制限・斜線制限(道路斜線制限・隣地斜線制限・北側斜線制限)
絶対高さ制限・斜線制限の目的
「①道路や隣地の日照・通風・採光を確保するため」や「②道路や隣地の空間の確保するため」に建物の高さの制限を設けています。
適用地域
- 下表の「○」は適用を受ける地域で、「×」は適用を受けない地域です。
- 日影規制の「○」については、地方公共団体の条例により日影規制の指定を受けた区域について適用される
- 第1種・2種中高層住居専用地域については、地方公共団体の条例により日影規制の指定を受けている場合は、北側斜線制限の適用はありません。そのため「△」となっています。
| 絶対高さ | 道路斜線 | 隣地斜線 | 北側斜線 | 日影規制 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 低層住居 | ○ | ○ | × | ○ | ○ |
| 中高層住居 | × | ○ | ○ | △ | ○ |
| 住居 | × | ○ | ○ | × | ○ |
| 準住居 | × | ○ | ○ | × | ○ |
| 近隣商業 | × | ○ | ○ | × | ○ |
| 商業 | × | ○ | ○ | × | × |
| 準工業 | × | ○ | ○ | × | ○ |
| 工業 | × | ○ | ○ | × | × |
| 工業専用 | × | ○ | ○ | × | × |
| 用地無指定 | × | ○ | ○ | × | ○ |
道路斜線制限
| 目的 | 道路上空の採光や通風を確保すること |
|---|---|
| 斜線の起点 | 前面道路の反対側の境界線 |
| 適用範囲(距離) | 用途地域別、容積率の限度に応じて決められている |
| 適用地域 | 都市計画区域・準都市計画区域全域(用途地域の指定のない区域も含む) |
セットバックにより、建築物が敷地境界線より後退している場合は、一定の緩和措置があります。この点については「独学合格プログラム」で細かく解説しています!

隣地斜線制限
| 目的 | 隣地の採光や通風を確保すること |
|---|---|
| 斜線の起点 | 隣地境界線から一定の高さの地点(隣地境界線の上空地点) |
| 適用範囲 | 斜線の起点から一定の勾配(角度)によって規制 |
| 適用地域 | 「低層住居専用地域を以外の用途地域」と用途地域の指定のない区域※高層住居誘導地区は適用されない |
北側斜線制限
| 目的 | 北側の隣地の採光や通風を確保すること |
|---|---|
| 斜線の起点 | 北側方向の境界線から一定の高さの地点(境界線の上空地点) |
| 適用範囲 | 斜線の起点から一定の勾配(角度)によって規制 |
| 適用地域 | 低層住居専用地域および中高層住居専用地域(日影規制の指定を受けている地区を除く) |
斜線制限の緩和
敷地が公園、広場、水面(河川等)などに接する場合や、敷地と接する道路やリンチとの高低差が著しい場合、斜線制限は緩和されます。

