平成28年 問44-2 クーリングオフ
【問題】
宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者でないBと宅地の売買契約を締結した場合における宅地建物取引業法第37条の2の規定に基づくいわゆるクーリング・オフについてAがBに告げるときに交付すべき書面の内容に関して、
「Bは、クーリング・オフについて告げられた日から起算して8日を経過するまでの間は、代金の全部を支払った場合を除き、書面によりクーリング・オフによる契約の解除を行うことができる」ことが記載されていなければならない。
【問題】
宅地建物取引業者Aが、自ら売主として、宅地建物取引業者でないBと宅地の売買契約を締結した場合における宅地建物取引業法第37条の2の規定に基づくいわゆるクーリング・オフについてAがBに告げるときに交付すべき書面の内容に関して、
「Bは、クーリング・オフについて告げられた日から起算して8日を経過するまでの間は、代金の全部を支払った場合を除き、書面によりクーリング・オフによる契約の解除を行うことができる」ことが記載されていなければならない。
【解答】
× 代金の全部を支払い、かつ、物件の引渡しを受けた場合は、クーリングオフはできない
【解説】
本問の「代金の全部を支払った場合を除き、書面によりクーリング・オフによる契約の解除を行うことができる」とはどういうことか?
【問題文の理解】 「~を除き」という文言が入っていた場合「~」は例外として扱い、それ以外を「原則」として扱います。
つまり、「原則、クーリングオフによる解除ができるが、例外として代金の全部を支払った場合はクーリングオフによる解除できない」ということです。
※例外は原則の逆の意味となるので、「原則、解除できる」の場合、「例外は解除できない」となる
そして、問題文全体の状況をまとめると
「買主Bは、クーリング・オフについて告げられた日から起算して8日を経過するまでの間は、『原則、クーリングオフによる解除ができるが、例外として、代金の全部を支払った場合はクーリングオフによる解除はできない』」ことを記載されていなければならない。〇か×か?となります。
そして、これは、売主Aが買主Bにクーリングオフによる解除ができることを説明するための書面の内容についての話です。
基本的なルールとして、「代金の全部を支払い、かつ、物件の引渡しを受けた場合」は、クーリングオフはできません。
本問の内容ですと、「代金の全部を支払っただけで」解除できなくなり、買主にとって不利な内容です。正しくは、「代金の全部を支払い、かつ、物件の引渡しを受けた場合、クーリングオフができない」と記載しなければなりません。
したがって、引き渡しについての記載がないので誤りです。
クーリングオフができるかどうかの考え方
クーリングオフができるか否かの問題を解く場合、「クーリングオフができない場合が一つでも含まれていればクーリングオフできない。」逆に「クーリングオフできない場合に一つも該当しないとき、クーリングオフができる」と考えてください。
クーリングオフができない場合
※ ②~④については、土地に定着し、専任の取引士の設置義務のあるものに限る
平成28年・2016年の過去問
| 問1 | 民法の条文 | 1 | 2 | 3 | 4 |
|---|---|---|---|---|---|
| 問2 | 制限行為能力者 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問3 | 意思表示・物権変動 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問4 | 抵当権 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問5 | 債権譲渡 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問6 | 契約不適合責任 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問7 | 賃貸借・使用者責任 | ア | イ | ウ | |
| 問8 | 転貸借 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問9 | 判決文 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問10 | 相続 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問11 | 借地権 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問12 | 借家権 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問13 | 区分所有法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問14 | 不動産登記法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問15 | 国土利用計画法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問16 | 都市計画法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問17 | 都市計画法・開発許可 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問18 | 建築基準法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問19 | 建築基準法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問20 | 宅地造成等規制法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問21 | 土地区画整理法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問22 | 農地法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問23 | 印紙税 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問24 | 不動産取得税 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問25 | 不動産鑑定評価基準 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問26 | 監督処分 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問27 | 媒介契約 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問28 | 8種制限 | ア | イ | ウ | エ |
| 問29 | 業務上の規制 | ア | イ | ウ | エ |
| 問30 | 重要事項説明・37条書面 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問31 | 保証協会 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問32 | 広告の規制 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問33 | 報酬 | ア | イ | ウ | |
| 問34 | 業務上の規制 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問35 | 免許 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問36 | 重要事項説明 | ア | イ | ウ | エ |
| 問37 | 免許の基準・免許換え | ア | イ | ウ | エ |
| 問38 | 宅地建物取引士 | ア | イ | ウ | エ |
| 問39 | 35条書面・37条書面 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問40 | 営業保証金 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問41 | 宅建業法複合 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問42 | 37条書面 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問43 | 手付金等の保全措置 | ア | イ | ウ | エ |
| 問44 | クーリングオフ | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問45 | 住宅瑕疵担保履行法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問46 | 住宅金融支援機構 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問47 | 不当景品類及び不当表示防止法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問48 | 統計 | - | |||
| 問49 | 土地 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問50 | 建物 | 1 | 2 | 3 | 4 |