独学合格プログラム

平成26年 問4-2 抵当権 根抵当権

【問題】
AがBとの間で、CのBに対する債務を担保するためにA所有の甲土地に抵当権を設定する場合と根抵当権を設定する場合について抵当権を設定した旨を第三者に対抗する場合には登記が必要であるが、根抵当権を設定した旨を第三者に対抗する場合には、登記に加えて、債務者Cの異議を留めない承諾が必要である。

 

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【問題】
AがBとの間で、CのBに対する債務を担保するためにA所有の甲土地に抵当権を設定する場合と根抵当権を設定する場合について抵当権を設定した旨を第三者に対抗する場合には登記が必要であるが、根抵当権を設定した旨を第三者に対抗する場合には、登記に加えて、債務者Cの異議を留めない承諾が必要である。

 

【解答】
×

抵当権も根抵当権も「登記」をすれば第三者に対抗できる

【解説】

抵当権の設定(抵当権の設定契約を締結した場合)も根抵当権の設定(根抵当権の設定契約を締結した場合)も「登記」をすることで第三者に対抗できます。

これはどういうことか?

■具体例(抵当権は登記が第三者に対する対抗要件)

H26-4-2

例えば、①BがAにお金を貸し、AがBのためにA所有の建物に抵当権を設定したとします。その後、②Aが建物をCに賃貸し、その後、Bが競売にかけて、Dが 競落したとします。この場合、「賃借人Cは建物に住み続けたい」、「競落人DはCに出ていってもらいたい」となった場合、どちらが優先する(勝つ)のかが 問題になります。

この場合、 「抵当権設定登記の時期」と「賃借権の登記もしくは建物の引渡し」の先後でどちらが優先するかを判断します。つまり、「抵当権設定前に建物の引渡しを受けた賃借人」または「抵当権設定前に賃借権を登記した賃借人」は、抵当権者や競落人に対抗できます(抵当権者Bや競落人Dに対抗できる=明け渡しを拒める) 。逆に、「抵当権設定後に建物の引渡しを受けた賃借人」または「抵当権設定後に賃借権を登記した賃借人」は原則、抵当権者や競落人には対抗できません。つまり、競落人Dは賃借人に建物の明け渡し請求ができます。ただし、すぐに出ていけ!というのは、賃借人も困るので、賃借人は競落日から6か月間の明け渡し の猶予期間がある。もし、先順位抵当権者(先に登記をしている抵当権者)の同意(賃借権を優先させる内容の同意)があり、その旨が登記されていれば、賃借人Cは競落人Dに対して賃借権を対抗できます。

根抵当権の場合も基本的に同じと考えてください!

本問は「根抵当権の場合の対抗要件として債務者C(上図では債務者A)の異議を留めない承諾が必要」となっている点が誤りです。正しくは、債務者Cの異議を留めない承諾は不要です。登記をすれば抵当権同様、根抵当権も第三者に対抗できます。

【詳細解説】

まず、ここでいう承諾とは、
①賃借人Cが、根抵当権者Bに「根抵当権の設定は、承知しました!」と承諾することです。

異議をとどめる承諾とは、
②賃借人Cが、根抵当権者Bに「根抵当権の設定は、承知しました!でも、私が対抗要件備えていますからね!」と異議をとどめた上で、承諾することです。

異議をとどめない承諾とは、「私が対抗要件備えていますからね!」と異議をとどめずに、単純に承諾することなので、①と同じです。

抵当権の設定には、抵当権設定者の承諾が必要です。
つまり、「債務者Aの承諾」を得て、債務者Aが根抵当権を登記します。(抵当権も同じ)

そのため、「第三者である賃借人C」の承諾は、何ら不要となります!


平成26年・2014年の過去問

問1 民法の条文 1 2 3 4
問2 代理
問3 時効・即時取得 1 2 3 4
問4 抵当権・ 1 2 3 4
問5 判決文[] 改正民法により削除
問6 瑕疵担保責任 1 2 3 4
問7 賃貸借 1 2 3 4
問8 不法行為 1 2 3 4
問9 制限行為能力者 1 2 3 4
問10 相続 1~4
問11 賃貸借・借地権 1 2 3 4
問12 借家権 1 2 3 4
問13 区分所有法 1 2 3 4
問14 不動産登記法 1 2 3 4
問15 1 2 3 4
問16 都市計画法
問17 1 2 3 4
問18 建築基準法 1 2 3 4
問19 宅地造成等規制法 1 2 3 4
問20 土地区画整理法 1 2 3 4
問21 農地法 1 2 3 4
問22 その他法令 1 2 3 4
問23 登録免許税 1 2 3 4
問24 不動産取得税 1 2 3 4
問25 1 2 3 4
問26 免許の要否
問27 免許 1 2 3 4
問28 1 2 3 4
問29 営業保証金 1 2 3 4
問30 業務上の規制 1 2 3 4
問31 8種制限
問32 媒介契約
問33 8種制限 1 2 3 4
問34 重要事項説明 1 2 3 4
問35 重要事項説明 1 2 3 4
問36 重要事項説明 1 2 3 4
問37 報酬
問38 8種制限・クーリングオフ 1 2 3 4
問39 保証協会 1 2 3 4
問40 37条書面
問41 案内所 1 2 3 4
問42 37条書面
問43 業務上の規制 1 2 3 4
問44 監督処分
問45 住宅瑕疵担保履行法 1 2 3 4
問46 1 2 3 4
問47 不当景品類及び不当表示防止法 1 2 3 4
問48
問49 土地 1 2 3 4
問50 建物 1 2 3 4