平成14年 問5-4 質権 担保物権
【問題】
Aは、Bから建物を賃借し、Bに3,000万円の敷金を預託した。その後、Aは、Bの承諾を得て、この敷金返還請求権につき、Cからの借入金債務を担保するために、Cのために適法に質権を設定した。CのAに対する債権の弁済期が到来した場合、Cは、Bに対し、Bがこの質権設定を承諾したことを根拠に、この敷金返還請求権の弁済期の前に、当該敷金を直ちにCに交付するよう請求できる。
Aは、Bから建物を賃借し、Bに3,000万円の敷金を預託した。その後、Aは、Bの承諾を得て、この敷金返還請求権につき、Cからの借入金債務を担保するために、Cのために適法に質権を設定した。CのAに対する債権の弁済期が到来した場合、Cは、Bに対し、Bがこの質権設定を承諾したことを根拠に、この敷金返還請求権の弁済期の前に、当該敷金を直ちにCに交付するよう請求できる。
【問題】
Aは、Bから建物を賃借し、Bに3,000万円の敷金を預託した。その後、Aは、Bの承諾を得て、この敷金返還請求権につき、Cからの借入金債務を担保するために、Cのために適法に質権を設定した。CのAに対する債権の弁済期が到来した場合、Cは、Bに対し、Bがこの質権設定を承諾したことを根拠に、この敷金返還請求権の弁済期の前に、当該敷金を直ちにCに交付するよう請求できる。
Aは、Bから建物を賃借し、Bに3,000万円の敷金を預託した。その後、Aは、Bの承諾を得て、この敷金返還請求権につき、Cからの借入金債務を担保するために、Cのために適法に質権を設定した。CのAに対する債権の弁済期が到来した場合、Cは、Bに対し、Bがこの質権設定を承諾したことを根拠に、この敷金返還請求権の弁済期の前に、当該敷金を直ちにCに交付するよう請求できる。
【解答】
×
質権者は、質権の目的である債権を直接に取り立てることができる
しかし、取立てができるのは、敷金返還請求権の弁済期が到来してから
【解説】
「CのAに対する債権の弁済期が到来した場合、Cは、Bに対し、この敷金返還請求権の弁済期の前に、当該敷金を直ちにCに交付するよう請求できる」とは具体的にどのような状況かを説明します。
例えば、「CのAに対する債権(下図のCの貸金債権)」の弁済期が9月10日で、「敷金返還請求権」の弁済期が10月10日のような状況です。
これをもう少し細かく説明します。
「CのAに対する債権(下図のCの貸金債権)」の弁済期が9月10日ということは、「Aは」9月10日までに「Cに」お金を返さなければならないということです。
一方、
「敷金返還請求権」の弁済期が10月10日ということは、「Bは」10月10日までに「Aに」敷金を返還しなければならないということです。
すると、時間の流れを考えると、まず、9月10日が到来します。
この時点で、Cは質権の目的である、敷金返還請求権を行使して直ちに敷金をCに交付するように交付できるかが本問の質問内容です。
結論から言うと敷金をCに交付するよう請求できません。
なぜなら、貸主Bは敷金を10月10日まで返還する義務はないからです。
Cの権利で勝手にBの権利(敷金を預かっておく権利)を侵害することはできません。
したがって、本問は誤りです。
敷金返還請求権の弁済期である10月10日を過ぎれば、CはBに対して直接敷金を返還するよう請求することはできます。
平成14年・2002年の過去問
問1 | 詐欺 | 1 | 2 | 3 | 4 |
---|---|---|---|---|---|
問2 | 代理 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問3 | 占有権 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問4 | 相隣関係/地役権 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問5 | 質権/担保物権 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問6 | 抵当権 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問7 | 債務不履行 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問8 | 債務不履行 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問9 | 契約不適合責任 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問10 | 委任契約 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問11 | 使用者責任 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問12 | 相続 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問13 | 借地権 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問14 | 借家権 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問15 | 不動産登記法 | 法改正により削除 | 2 | 3 | 4 |
問16 | 国土利用計画法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問17 | 都市計画法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問18 | 都市計画法・開発許可 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問19 | 都市計画法・開発許可 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問20 | 建築基準法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問21 | 建築基準法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問22 | 土地区画整理法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問23 | 農地法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問24 | その他法令 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問25 | その他法令 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問26 | 所得税 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問27 | 登録免許税 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問28 | 固定資産税 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問29 | 不動産鑑定評価基準 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問30 | 免許の要否 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問31 | 宅建業法総合 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問32 | 業務上の規制 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問33 | 保証協会 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問34 | 媒介契約 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問35 | 取引士 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問36 | 宅建業法総合 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問37 | 35条書面 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問38 | 35条書面・37条書面 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問39 | 監督処分 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問40 | 8種制限 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問41 | 8種制限 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問42 | 案内所 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問43 | 保証協会 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問44 | 監督処分 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問45 | クーリングオフ | 1 | 2 | 3 | 4 |
問46 | 住宅金融公庫 | 法改正により削除 | |||
問47 | 不当景品類及び不当表示防止法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問48 | 統計 | ||||
問49 | 土地 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問50 | 建物 | 1 | 2 | 3 | 4 |