平成20年 問21-3 建築基準法 斜線制限
建築物が第一種中高層住居専用地域と第二種住居地域にわたる場合で、当該建築物の敷地の過半が第二種住居地域内に存するときは、当該建築物に対して法第56条第1項第3号の規定による北側高さ制限は適用されない。
建築物が第一種中高層住居専用地域と第二種住居地域にわたる場合で、当該建築物の敷地の過半が第二種住居地域内に存するときは、当該建築物に対して法第56条第1項第3号の規定による北側高さ制限は適用されない。
【解答】
×
「建築物」が2つの用途地域にわたる場合、地域に属する建築物の「部分」ごとに斜線制限が適用される
【解説】
「建築物」が二以上の用途地域にわたる場合、北側斜線制限は、建築物の「部分」の属する用途地域ごとに制限が適用されます。第一種中高層住居専用地域に存する「建築物の部分」については、北側斜線制限が適用されます。
したがって、建物の一部は北側斜線制限が適用されるので「北側高さ制限は適用されない」という記述は誤りです。
ちなみに、第二種住居地域内に存する建築物の部分については、北側斜線制限は適用されません。
▼注意点
→ 敷地の過半の用途地域の斜線制限が適用されるわけではない。あくまでも建物の部分ごとに判断する
※問題文中に「法○条○項の規定による」という記述があった場合、 「法○条○項の規定による」は飛ばして(者略して)読むと分かりやすいです。
問題文が理解できない方へ
「建築物が第一種中高層住居専用地域と第二種住居地域にわたる場合」
なので
①まず、建物に着目すると、
ある建築物の一部が
第一種中高層住居専用地域
その他の部分が
第二種住居地域に属している状況です。
そして、
②敷地に着目すると
敷地の過半が第二種住居地域内に属している状況です。
この場合、北側斜線制限(高さ制限)が適用されるかどうかを質問されています。
覚えるべきルールは、
斜線制限は、建物の部分ごとに適用されるかどうかを考えるということです!
言い換えれば、敷地は関係ないので敷地に着目した②は考える必要はないということですね!
そして、建物自体は
ある建築物の一部が
第一種中高層住居専用地域
その他の部分が
第二種住居地域に属している状況なので
それぞれどのような高さ制限が適用されるかを考えれば解けます!
では、一つ一つ見ていきます!
A)第一種中高層住居専用地域内にある建物の一部については
日影規制の適用がある場合は北側斜線制限は適用されませんが
日影規制の適用がなければ、北側斜線制限が適用されます。
本問については、日影規制の話はでていないので、
北側斜線制限が適用される場合はあるということです!
この時点で、質問内容の
「北側高さ制限は適用されない。」という記述は誤りになります。
ちなみに、
B)第二種住居地域内の建物については、北側斜線制限は適用されません。
斜線制限の指定範囲と適用範囲
斜線制限には、道路斜線制限、隣地斜線制限、北側斜線制限、日影規制があり、重要なポイントは「適用範囲」です。試験対策としては、日影規制以外は細かい内容は気にせずに、適用範囲(日影規制は指定範囲)を覚えてください。
覚え方は下図を「絵」として覚えていってください。試験の時も簡単な表を描いて解いていきましょう。
表の左から五十音順に並んでいます。きた側⇒どう路⇒にち影⇒りんち斜線
ポイントをまとめると
- 低層住居専用地域・田園住居地域では隣地斜線制限の適用はない →低層住居専用地域・田園住居地域は、別途高さ制限(10mまたは12m)があるから
- 低層住居専用地域・田園住居地域、中高層専用地域は北側斜線制限の適用がある
- 道路斜線制限は全ての地域で適用される
注1 商業地域、工業地域、工業専用地域は日影規制区域として指定できません。しかし、建築物の高さが10m超で、対象区域内の土地に冬至日に日影を生じさせる場合には、日影規制の適用を受けます。
平成20年・2008年の過去問
| 問1 | 制限行為能力者 | 1 | 2 | 3 | 4 |
|---|---|---|---|---|---|
| 問2 | 物権変動 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問3 | 代理 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問4 | 抵当権 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問5 | 詐害行為取消権 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問6 | 連帯債務と連帯保証 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問7 | 委任 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問8 | 弁済 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問9 | 契約不適合責任 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問10 | 借家権 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問11 | 不法行為 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問12 | 遺言 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問13 | 賃貸借 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問14 | 借家権 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問15 | 区分所有法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問16 | 不動産登記法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問17 | 国土利用計画法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問18 | 都市計画法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問19 | 都市計画法/開発許可 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問20 | 建築基準法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問21 | 建築基準法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問22 | 宅地造成等規制法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問23 | 土地区画整理法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問24 | 農地法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問25 | その他法令 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問26 | 所得税 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問27 | 印紙税 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問28 | 固定資産税 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問29 | 不動産鑑定評価基準 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問30 | 免許・取引士 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問31 | 免許の基準 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問32 | 業務上の規制 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問33 | 取引士 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問34 | 営業保証金 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問35 | 媒介契約 | ア | イ | ウ | |
| 問36 | 重要事項説明 | ア | イ | ウ | エ |
| 問37 | 重要事項説明・35条書面 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問38 | 業務上の規制 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問39 | クーリングオフ | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問40 | 8種制限 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問41 | 手付金等の保全措置 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問42 | 業務上の規制 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問43 | 報酬 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問44 | 保証協会 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問45 | 監督処分 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問46 | 住宅金融支援機構 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問47 | 不当景品類及び不当表示防止法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問48 | 統計 | ||||
| 問49 | 土地 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問50 | 建物 | 1 | 2 | 3 | 4 |
