平成20年 問6-2 連帯債務 連帯保証(改正)
AからBとCとが負担部分2分の1として連帯して1,000万円を借り入れる場合と、DからEが1,000万円を借り入れ、Fがその借入金返済債務についてEと連帯して保証する場合、Aが、Bに対して履行を請求した効果はCに及び、Cに対して履行を請求した効果はBに及ぶ。Dが、Eに対して履行を請求した効果はFに及び、Fに対して履行を請求した効果はEに及ぶ。
AからBとCとが負担部分2分の1として連帯して1,000万円を借り入れる場合と、DからEが1,000万円を借り入れ、Fがその借入金返済債務についてEと連帯して保証する場合、Aが、Bに対して履行を請求した効果はCに及び、Cに対して履行を請求した効果はBに及ぶ。Dが、Eに対して履行を請求した効果はFに及び、Fに対して履行を請求した効果はEに及ぶ。
【解答】
×
連帯債務:請求が相対効 / 連帯保証:主たる債務者に生じた事由はすべて絶対効、連帯保証人に対する請求は相対効
【解説】
【A・B・Cの連帯債務について】
債権者Aが連帯債務者Bに「請求(裁判上の請求)」をすると、直接請求されたBの時効完成が猶予されます。しかし、他の連帯債務者Cの時効完成は猶予されません。
「請求」という「事由」が、他の連帯債務者に「時効完成の猶予」という「効力」が生じないということです。
つまり、「Aが、Bに対して履行を請求した効果はCに及び」という記述は誤りですし、逆の「Cに対して履行を請求した効果はBに及ぶ」も誤りです。
【考え方】
他の連帯債務者Cが全く知らない間に、Bが請求されて、Bの消滅時効の完成が猶予され、それに伴って、自動的にCの時効完成が猶予される(時効完成を主張できない)のは、Cにとって酷です。
Cとしては、自ら請求を受けていないので、時効により債務が消滅する期待があるので、それを保護するため、時効完成は猶予されず、相対効となっています。
【 D・E・Fの連帯保証について】
次に、後半部分、連帯保証についてです。主たる債務者Eが請求を受ければ、主たる債務者Eの時効完成は猶予されます。
主たる債務者に生じた事由は付従性により、全て絶対効です。したがって、連帯保証人Fの保証債務の時効完成も猶予されます。
「債権者Dが、主たる債務者Eに対して履行を請求した効果は連帯保証人Fに及び」という記述は正しいです。
連帯保証人Fの時効完成直前に、債権者DがFに対して、請求した場合、保証人Fの時効完成が猶予され、一定期間時効が完成しません。 この場合、主たる債務者Eの時効には何ら影響はないので、Eの時効完成は猶予されません。
つまり、「債権者Dが、連帯保証人Fに対して履行を請求した効果は主たる債務者Eに及ぶ。」という記述は誤りです。
平成20年・2008年の過去問
問1 | 制限行為能力者 | 1 | 2 | 3 | 4 |
---|---|---|---|---|---|
問2 | 物権変動 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問3 | 代理 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問4 | 抵当権 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問5 | 詐害行為取消権 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問6 | 連帯債務と連帯保証 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問7 | 委任 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問8 | 弁済 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問9 | 契約不適合責任 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問10 | 借家権 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問11 | 不法行為 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問12 | 遺言 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問13 | 賃貸借 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問14 | 借家権 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問15 | 区分所有法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問16 | 不動産登記法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問17 | 国土利用計画法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問18 | 都市計画法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問19 | 都市計画法/開発許可 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問20 | 建築基準法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問21 | 建築基準法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問22 | 宅地造成等規制法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問23 | 土地区画整理法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問24 | 農地法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問25 | その他法令 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問26 | 所得税 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問27 | 印紙税 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問28 | 固定資産税 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問29 | 不動産鑑定評価基準 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問30 | 免許・取引士 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問31 | 免許の基準 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問32 | 業務上の規制 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問33 | 取引士 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問34 | 営業保証金 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問35 | 媒介契約 | ア | イ | ウ | |
問36 | 重要事項説明 | ア | イ | ウ | エ |
問37 | 重要事項説明・35条書面 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問38 | 業務上の規制 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問39 | クーリングオフ | 1 | 2 | 3 | 4 |
問40 | 8種制限 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問41 | 手付金等の保全措置 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問42 | 業務上の規制 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問43 | 報酬 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問44 | 保証協会 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問45 | 監督処分 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問46 | 住宅金融支援機構 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問47 | 不当景品類及び不当表示防止法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問48 | 統計 | ||||
問49 | 土地 | 1 | 2 | 3 | 4 |
問50 | 建物 | 1 | 2 | 3 | 4 |