独学合格プログラム

平成15年 問5-2 抵当権

【問題】
Aは、B所有の建物に抵当権を設定し、その旨の登記をした。Bは、その抵当権設定登記後に、この建物をCに賃貸した。Bの一般債権者であるDが、BのCに対する賃料債権を差し押さえ、その命令がCに送達された後は、Cが弁済する前であっても、Aは、物上代位権を行使して当該賃料債権を差し押さえることはできない。

 

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【問題】
Aは、B所有の建物に抵当権を設定し、その旨の登記をした。Bは、その抵当権設定登記後に、この建物をCに賃貸した。Bの一般債権者であるDが、BのCに対する賃料債権を差し押さえ、その命令がCに送達された後は、Cが弁済する前であっても、Aは、物上代位権を行使して当該賃料債権を差し押さえることはできない。

 

【解答】
×

「一般債権者の差押え」と「抵当権者の差押え」が競合した場合、「一般債権者の申立てによる差押え命令の第三債務者への送達」と「抵当権設定登記の時期」の先後で、その優劣は決まる

【解説】

問題文の状況は下図の通りです。

H15-5-2

全体像を簡単に説明すると、債権者Aは建物の抵当権者です。そして、債務者Bはこの建物をCに賃貸しています。つまり、抵当権者Aは抵当権に基づいて「賃料債権」を差押えること(物上代位すること)ができるわけです。そのような状況において、Bに対して何らかの債権を有する一般債権者Dがこの賃料債権を差押えたわけです。具体的な差押えの流れは、Dが裁判所に対して「Bがお金を払わない(または返さない)からBの賃料債権を差押えてください!」と申立てをし、裁判所が差押えを決定すれば、賃借人Cに対して「賃料債権はDが差押えたので、賃料はDに払ってください!」という差押え命令の書面が届きます。これで一般債権者Dは差押えについての対抗要件を備えたことになります。すると、「賃料を差押えたD」と「物上代位によってBの賃料債権を差押えたい抵当権者A」が競合するわけです。この場合、判例では「一般債権者の申立てによる差押え命令の第三債務者(C)への送達」と「抵当権設定登記の時期」の先後で、その優劣は決まるとしています。

つまり、本問では、Aの抵当権設定登記の方が差押命令の送達より先(前)なので、抵当権者Aが対抗力を持ちます(Aが勝つ)。つまり、抵当権者Aは物上代位権を行使して当該賃料債権を差し押さえることができます。


平成15年・2003年の過去問

問1 制限行為能力者 1 法改正により削除 3 4
問2 停止条件 1 2 3 4
問3 物権変動 1 2 3 4
問4 共有 1 2 3 4
問5 抵当権 1 2 3 4
問6 抵当権 1 2 3 4
問7 保証 1 2 3 4
問8 債権譲渡 1 2 3 4
問9 1 2 3 4
問10 契約不適合責任 1 2 3 4
問11 借家権 1 2 3 4
問12 相続 1 2 3 4
問13 1 2 3 4
問14 借家権 1 2 3 4
問15 1 2 法改正のため削除 4
問16 国土利用計画法 1 2 3 4
問17 都市計画法 1 2 3 4
問18 都市計画法/開発許可 1 2 3 4
問19 都市計画法/開発許可 1 2 3 4
問20 建築基準法 1 2 3 4
問21 建築基準法 1 2 3 4
問22 土地区画整理法 1 2 3 4
問23 農地法 1 2 3 4
問24 1 2 3 4
問25 その他法令 1 2 3 4
問26 1 2 3 4
問27 1 2 3 4
問28 固定資産税 1 2 3 4
問29 地価公示 1 2 3 4
問30 免許の要否 1 2 3 4
問31 1 2 3 4
問32 免許 1 2 3 4
問33 取引士 1 2 3 4
問34 営業保証金 1 2 3 4
問35 宅建業法総合 1 2 3 4
問36 35条書面 1 2 3 4
問37 37条書面 1 2 3 4
問38 業務上の規制 1 2 3 4
問39 クーリングオフ 1 2 3 4
問40 業務上の規制 1 2 3 4
問41 解約手付 1 2 3 4
問42 保証協会 1 2 3 4
問43 媒介契約 1 2 3 4
問44 報酬 1 2 3 4
問45 35条書面・媒介契約 1 2 3 4
問46 住宅金融公庫 法改正のため省略
問47 不当景品類及び不当表示防止法 1 2 3 4
問48 統計
問49 1 2 3 4
問50 建物 1 2 3 4