独学合格プログラム

平成23年 問11-2 借地権

【問題】
賃貸借契約の更新の後において、借地権者が残存期間を超えて残存すべき建物を新たに築造することにつきやむを得ない事情があるにもかかわらず、借地権設定者がその建物の築造を承諾しないときは、借地権設定者が土地の賃貸借の解約の申入れをすることができない旨を定めた場合を除き、裁判所は、借地権者の 申立てにより、借地権設定者の承諾に代わる許可を与えることができる。

 

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【問題】
賃貸借契約の更新の後において、借地権者が残存期間を超えて残存すべき建物を新たに築造することにつきやむを得ない事情があるにもかかわらず、借地権設定者がその建物の築造を承諾しないときは、借地権設定者が土地の賃貸借の解約の申入れをすることができない旨を定めた場合を除き、裁判所は、借地権者の 申立てにより、借地権設定者の承諾に代わる許可を与えることができる。

 

【解答】

更新後:やむを得ない事情により契約期間を超えて存続する建物を再築する場合、地主が承諾しないなら、裁判所の代諾許可をもらえる

【解説】

契約更新後に、借地権者が残存期間を超えて残存すべき建物を新たに築造することにつき、やむを得ない事情があるにもかかわらず、地主が承諾しない場合は、借地権者の申立てにより、裁判所が地主の代わりに許可を与えることができます。

例えば、契約更新後の契約期間が20年だったとします。16年が経過したときに借地権者がやむを得ない事情により、建物の再築が必要になったとします。すると、残存期間は4年なので、再築すると契約期間を超えて、この建物は存続することになります。

この場合、原則として、地主の承諾が必要です。しかし、地主が承諾しない場合もあります。更新後については地主が有利なルールなので、無断再築をすると、地主は解約の申し入れができるのが原則です。ただ、本問のように「やむを得ない事情がある」場合については、借地権者を保護するために例外的に、借地権者の申立てにより、裁判所が地主の代わりに許可を与えることができるようなルールにしています。

まず、「やむを得ない事情」がどんな事情かまでは考える必要はないです!

■「借地権設定者が土地の賃貸借の解約の申入れをすることができない旨を定めた場合を除き」の考え方

「~を除き」とは、例外的な扱いをするという意味です。
なので、問題文を読むときは、この部分は飛ばして読んだ方が良いです。

つまり、
「賃貸借契約の更新の後において、借地権者が残存期間を超えて残存すべき建物を新たに築造することにつきやむを得ない事情があるにもかかわらず、借地権設定者がその建物の築造を承諾しないときは、・・・・・・裁判所は、借地権者の 申立てにより、借地権設定者の承諾に代わる許可を与えることができる。」

と読んで、
「借地権設定者が土地の賃貸借の解約の申入れをすることができない旨を定めた場合」は例外的に裁判所は許可を与えることができない

と考えると良いです。

では、なぜ、「借地権設定者(地主)が土地の賃貸借の解約の申入れをすることができない旨を定めた場合」裁判所は許可を与えることができないのか?

そもそも、地主と借地権者の契約で「地主は解約の申し入れができない」と特約しているわけなので、地主が再築の承諾をしなかったとしても、地主は解約の申し入れができず、結果として契約更新となるわけです。したがって、裁判所の代諾許可の必要がないから例外的に扱っている訳です!


平成23年・2011年の過去問

問1 意思表示 1 2 3 4
問2 停止条件 1 2 3 4
問3 共有 1 2 3 4
問4 根抵当権 1 2 3 4
問5 債権譲渡 1 2 3 4
問6 相殺 1 2 3 4
問7 転貸借 1 2 3 4
問8 契約関係 1 2 3 4
問9 判決文(請負) 1~4
問10 相続 1 2 3 4
問11 借地権 1 2 3 4
問12 借家権 1 2 3 4
問13 区分所有法 1 2 3 4
問14 不動産登記法 1 2 3 4
問15 国土利用計画法 1 2 3 4
問16 都市計画法 1 2 3 4
問17 開発許可 1 2 3 4
問18 建築基準法 1 2 3 4
問19 建築基準法 1 2 3 4
問20 宅地造成等規制法 1 2 3 4
問21 土地区画整理法 1 2 3 4
問22 1 2 3 4
問23 印紙税 1 2 3 4
問24 固定資産税 1 2 3 4
問25 1 2 3 4
問26 免許の要否 1 2 3 4
問27 免許の基準 1 2 3 4
問28 取引士 1 2 3 4
問29 取引士 1 2 3 4
問30 1 2 3 4
問31 媒介契約 1 2 3 4
問32 重要事項説明 1 2 3 4
問33 重要事項説明 1 2 3 4
問34 35条書面・37条書面 1 2 3 4
問35 クーリングオフ
問36 広告 1 2 3 4
問37 損害賠償額の予定等 1 2 3 4
問38 8種制限 1 2 3 4
問39 8種制限 1 2 3 4
問40 報酬 1 2 3 4
問41 業務上の規制
問42 案内所
問43 保証協会 1 2 3 4
問44 1 2 3 4
問45 住宅瑕疵担保履行法 1 2 3 4
問46 住宅金融支援機構 1 2 3 4
問47 1 2 3 4
問48 統計
問49 土地 1 2 3 4
問50 1 2 3 4