独学合格プログラム

【問題】
Ａは、Ｂに対し建物を賃貸し、Ｂは、その建物をＡの承諾を得てＣに対し適法に転貸している。Ａは、Ｂに対する賃料債権に関し、Ｂが建物に備え付けた動産、及びＢのＣに対する賃料債権について先取特権を有する。

 

【解答】
○

不動産賃貸の先取特権＝賃借人が、賃料を支払わなければ、賃借人の動産から優先的に弁済を受けることができる

【解説】

賃借人が、賃料を支払わなければ、賃借人の動産（たとえば、使っていたテレビや机など）から優先的に弁済を受けることができます。

これを少し難しくいうと、問題文のように

賃貸人の先取特権は、賃借人がその建物に備え付けた動産についても効力が及ぶ

という言い方になります。

賃貸人の賃料債権を確実に回収できるように、賃借人が建物に備え付けた動産には当然に先取特権が付着し、賃貸人が優先的に弁済を受けることができるようにしているわけです。

ただ、実務的には、先取特権に基づいて動産を競売にかけることはしない場合が多いです。なぜなら、テレビなどの動産の価値はあまり高くないですし、競売にかけるにしても裁判所への申し立てなどが必要で、面倒だからです。