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【問題】
相続財産に属する不動産について、遺産分割前に単独の所有権移転登記をした共同相続人から移転登記を受けた第三取得者に対し、他の共同相続人は、自己の持分を登記なくして対抗することができる。

 
【解答】
〇　正しい

遺産分割前では、相続人は自己の相続分（持分）については、登記をしなくても保護される

【解説】

例えば、Ａが死亡して、ＢＣＤが法定相続人だったとします。遺産分割前の相続財産は、共同相続人ＢＣＤの共有に属します。

各相続人は、個々の遺産上に共有持分権（1/3ずつとする）を有し、遺産分割の前でも、他の相続人の同意を得ずに、共有持分権（自己の持分）を処分することができます。

しかし、他人の法定相続分（共有持分権の範囲を超えた部分）の処分は無効です｡

つまり、本問の「遺産分割前に単独の所有権移転登記をした共同相続人」をＢとし、Ｂが相続不動産の全部を第三者へ売却したとします。

この場合、Ｂの単独名義の所有権移転登記のうち、Ｂの持分については有効ですが、Ｃ、Ｄの持分については、無権利の登記で無効となります。

この場合、相続人Ｃ・Ｄは自己の相続分を登記なくして第三者に対抗できます。

したがって、本肢は正しいです。