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【問題】
二筆以上ある土地の借地権者が、そのうちの一筆の土地上に登記ある建物を所有し、登記ある建物がない他方の土地は庭として使用するために賃借しているにすぎない場合、登記ある建物がない土地には、借地借家法第10条第１項による対抗力は及ばない。

 

【解答】
○

借地権の対抗要件→「借地権の登記」もしくは「借地上建物の登記」

【解説】

本問は「二筆以上ある土地」と書いてあります。

土地の数え方は一筆（ひとふで）、二筆（ふたふで）という風に「筆」という単位を使います。

例えば、下図のように甲地と乙地を借りていて、甲地のみに登記ある建物を所有していた場合を考えます。

借地権の対抗要件は「借地権の登記」もしくは「借地上建物の登記」いずれか一方が必要です。

借地権の登記における対抗要件は、民法で規定されています。

一方、借地上建物の登記における対抗要件は、借地借家法で規定されています。

つまり、本問の「借地借家法第10条第１項による対抗力」は借地上建物の登記についてであることが分かります。

ここで、乙地を見ると、乙地は庭となっており、建物がありません。

つまり、「借地上建物の登記」はそもそもできないので、借地借家法による対抗力はありません。

したがって、本問は正しいです。

※庭について借地権の登記をしていれば、庭についても、対抗要件を満たします。