平成25年 問1-3 契約不適合責任(改正)
売買契約の目的物に関する契約内容に適合しない瑕疵がある場合には、買主は、その程度に応じて代金の減額を請求することができる旨は民法の条文に規定されている。(改)
売買契約の目的物に関する契約内容に適合しない瑕疵がある場合には、買主は、その程度に応じて代金の減額を請求することができる旨は民法の条文に規定されている。(改)
【解答】
〇
契約不適合責任 → 買主は①追完請求、②代金減額、③損害賠償、④契約解除の権利を有する
【解説】
例えば、キッチンやお風呂場、洗面台などは不具合がない状態で引き渡します!と契約した場合、これらに不具合があれば、売主は契約不適合責任(債務不履行責任)を負います。
具体的には、買主は、①追完請求、②代金減額、③損害賠償、④契約解除の権利を有することとなるので、本問は正しいです。
契約不適合責任
売主が買主に引き渡すべき目的物は、品質や数量等に関して、売買契約の趣旨に適合したものでなければなりません。
もし、売主が「契約内容に不適合な物」を引き渡した場合は、売主は一定の責任(契約不適合責任:債務不履行)を負わなければなりません。 (=買主は下記①~③の権利(追完請求・代金減額・損害賠償・契約解除の権利)を持つ)
※ 買主に帰責事由(落ち度)がある場合、①追完請求・②代金減額はできない。
①買主の追完請求権
■契約不適合の場合、買主は売主に対して、「目的物の補修(修補請求)」、「代替物の引渡し」または「不足分の引渡し」により履行の追完(不完全なものを完全にしろ!)を請求することができます。=追完請求権
例えば、売主Aが買主Bに売却した建物が、シロアリによって被害を受けていた場合、品質に問題があります。
この場合、買主は、「シロアリに喰われた部分を修理してください!」(=履行の追完請求)と請求することができ、売主はシロアリに喰われて品質が落ちた部分について、あとで完全な品質にする義務(=追完義務)を負います。
買主が補修方法を指定してきた場合、売主は追完の方法を選択できる
追完請求の方法の選択権は、はじめに「買主」にあります。しかし、買主が指定した目的物の補修方法の請求に対して、売主は、「買主に不相当な負担がない場合」、買主が請求した方法と異なる方法で履行の追完をすることができます。どういうことかというと、買主が「シロアリに喰われた部分については、Aという材木を使って修理してください!」を請求した場合、特に買主にとって不利益とならない場合、売主はBという材木を使って修理しても構いませんよ!という意味です。もし、Aという材木が非常に高額だった場合、売主にとっては酷になるからです。
契約内容の不適合が買主の帰責事由による場合
契約内容の不適合が買主の責めに帰すべき事由による場合(買主に責任がある場合)、買主は追完請求はできません。
②買主の代金減額請求権
契約不適合により、買主が代金減額請求権を行使する際、「追完の催告が必要な場合」と「催告が不要な場合」の2つがあります。
ただし、契約不適合が買主の責めに帰すべき事由(落ち度や責任)による場合、買主は代金減額請求はできません。
例えば、上記シロアリの事例で言えば、このシロアリを買主が放した場合です。ありえないでしょうが、イメージとしてとらえてください。
③買主の損害賠償請求権と解除権
買主の損害賠償請求権は、債務不履行のルールを適用します。「種類、品質または数量に関して契約の内容に適合しないものであるとき」というのは、一つの契約違反ともとらえることができるからです。したがって、売主の責めに帰すべき事由がない場合(売主に落ち度がない場合)は損害賠償請求はできないこととなります。(追完請求・代金減額請求は可能)。
解除については下記要件がそろえば、行えます!
「④契約解除」の詳細はこちら>>
平成25年・2013年の過去問
| 問1 | 民法の条文 | 1 | 2 | 3 | 4 |
|---|---|---|---|---|---|
| 問2 | 制限行為能力者 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問3 | 囲繞地通行権 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問4 | 留置権 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問5 | 抵当権 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問6 | 連帯保証 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問7 | 判決文【保証】 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問8 | 賃貸借 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問9 | 使用者責任/不法行為 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問10 | 相続 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問11 | 借家権 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問12 | 借地権 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問13 | 区分所有法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問14 | 不動産登記法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問15 | 都市計画法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問16 | 都市計画法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問17 | 建築基準法 | ア | イ | ウ | エ |
| 問18 | 建築基準法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問19 | 宅地造成等規制法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問20 | 土地区画整理法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問21 | 農地法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問22 | その他法令 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問23 | 印紙税 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問24 | 固定資産税 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問25 | 地価公示法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問26 | 免許の基準 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問27 | 営業保証金 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問28 | 媒介契約 | ア | イ | ウ | |
| 問29 | 重要事項説明 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問30 | 重要事項説明 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問31 | 重要事項説明 | ア | イ | ウ | エ |
| 問32 | 業務上の規制 | ア | イ | ウ | エ |
| 問33 | 重要事項説明 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問34 | 8種制限・クーリングオフ | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問35 | 37条書面 | ア | イ | ウ | エ |
| オ | |||||
| 問36 | 37条書面 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問37 | 報酬 | ア | イ | ウ | |
| 問38 | 8種制限・解約手付 | 改正民法に伴い削除 | イ | ウ | |
| 問39 | 保証協会 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問40 | 8種制限・手付金等の保全措置 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問41 | 業務上の規制 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問42 | 取引士 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問43 | 免許 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問44 | 取引士 | ア | イ | ウ | エ |
| 問45 | 住宅瑕疵担保履行法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問46 | 住宅金融支援機構 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問47 | 不当景品類及び不当表示防止法 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問48 | 統計 | - | |||
| 問49 | 土地 | 1 | 2 | 3 | 4 |
| 問50 | 建物 | 1 | 2 | 3 | 4 |