独学合格プログラム

【問題】
農地所有者が、その所有する農地を宅地に転用して売却しようとするときに、その販売代理の依頼を受ける農業協同組合は、これを業として営む場合であっても、免許を必要としない。

 

【解答】
×

農業共同組合は免許不要の例外ではない→宅地建物の取引を業として行う場合は免許が必要

【解説】

まず、この問題を解く上で注意してほしいのは、質問内容です。この問題で聞いているのは、「農業協同組合は免許を必要としない。○か×か？」という問題です。農業協同組合が免許を必要としない場合は○、免許が必要ならば×です。

農地所有者の免許の要否は聞いていないので、しっかり問題文を読みましょう！

次に、農業協同組合は許可不要の例外にあたるか？がポイントです。これは、免許不要の例外にはあたりません。したがって、農業協同組合も「宅建業」を行う場合は免許が必要です。

農業協同組合は「販売代理」業者です。「代理」も「取引」に該当します。次に、何を販売代理しているかというと。「農地」です。この農地が「宅地」に該当すれば、「宅地」の「取引」を「業」として行っていることになり、当該農業協同組会は免許が必要となります。

そして、今回のこの農地は「宅地に転用する」ので、用途地域内であろうがなかろうが、「宅地」に該当します。

したがって、当該農業協同組合は免許が必要です。

つまり、「免許を必要としない」という本問は誤りです。

宅建業の免許が不要な者って誰？

• 上記とは別に、破産管財人が破産財団の換価のために自ら売主となる場合は、免許は不要です。
  破産管財人とは、破産者の財産を管理したり処分したり（＝破産財団の換価）する弁護士ですが、この者は、宅建業を行っているのではなく、裁判所の管理の下で破産管財人の仕事として行っているので免許は不要です。
• 学校法人・宗教法人、農業協同組合は例外ではありません。「宅地建物取引業」を行う場合は免許が必要です。
• 信託会社や信託業務を兼営する金融機関は宅地建物取引業を営むために免許を受ける必要はありません。ただし、国土交通大臣に対して届出は必要です。届出をすることによって、国土交通大臣免許を受けたものとみなされます。 （信託とは、委託者が自己の財産を信頼しうる他人（受託者）に譲渡し、自己の指定した者（受益者）の利益のために管理または処分させること。）
• ②の信託会社は免許以外の宅建業法のルールは適用されますが、①国、地方公共団体や③独立行政法人都市再生機構、地方住宅供給公社は宅建業法自体適用されない！