独学合格プログラム

平成22年 問41-イ 手付金等の保全措置

【問題】
宅地建物取引業者Aが、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bとの間で、建築工事完了前のマンションの売買契約を締結するに当たり、Aが受領した手付金の返還債務を連帯して保証することを委託する契約をAとAの代表取締役との間であらかじめ締結したときは、Aは、当該マンションの代金の額の20%に相当する額を手付金として受領することができる。

 

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【問題】
宅地建物取引業者Aが、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bとの間で、建築工事完了前のマンションの売買契約を締結するに当たり、Aが受領した手付金の返還債務を連帯して保証することを委託する契約をAとAの代表取締役との間であらかじめ締結したときは、Aは、当該マンションの代金の額の20%に相当する額を手付金として受領することができる。

 

【解答】
×

未完成物件の保全措置の方法: ①保証委託契約 または ②保証保険契約

【解説】

本問は「建築工事完了前のマンション(未完成物件)」の売買契約の際に、代金の20%の手付金を受け取ろうとしています。代金の20%は「手付金額の制限」には違反しません。そして、「」に該当するかどうかが問題になってくるのですが、本問で手付金の保全するために「売主の代表者と連帯保証契約」を締結しています。これでは、保全措置をとったとは言えません。宅建業法では未完成物件の場合「①銀行等と連帯保証契約を締結する保証委託契約」または、「②万一の場合、保険会社が買主に手付金等を保険金として支払ってもらえる保証保険契約」が保全措置の方法となります。したがって、本問の場合、当該手付金を受領することはできません。

少し考えてみればイメージできると思います。万一、売主業者が倒産などして、手付金などが返ってこない状況になったとします。

この状況で、売主業者の代表者が連帯保証しているから、買主は安心といえますか?

倒産した会社の代表者なので、倒産した時は、この代表者もお金がない可能性が高いです。また、手付金等は一般的に100万円以上の場合が多いです。そうなると、代表者が連帯保証していても、買主は安心ではありません。

だから、「売主の代表者と連帯保証契約」は有効な保全措置ではないのです。

手付金等の保全措置

手付金等とは?

手付金、中間金など代金に充当されるもので、契約締結から物件引渡しまでに買主が支払う金銭のこと

※申込証拠金は、契約成立後、代金に充当される場合、「手付金等」に含む

手付金等の保全措置(原則)

原則、宅建業者は、自ら売主(買主:宅建業者以外)となる売買契約において、手付金等の保全措置を講じた後でなければ、買主から手付金等を受領してはいけない

「手付金額の制限」では「手付金」のみを対象としており、手付金等保全措置は「手付金+中間金など」を対象としているので注意!

保全措置が必要なのは「売主業者」であって、媒介業者は保全措置を講じなくてよい

手付金等の保全措置(例外)

手付金等の合計金額が下記の場合は例外として保全措置不要

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保全措置の方法
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  • 保証委託契約とは、銀行等が宅建業者の連帯保証をする契約です。
    →手付金等の返還債務の全部を保証するものであることが要件
  • 保証保険契約とは、万一の場合、保険会社が買主に手付金等を保険金として支払う契約です。
    →保険期間は建物の引渡しまでの期間であることが要件(工事完了までではない!)
  • 指定保管機関による保管とは宅建保証協会等が手付金などを預かることです。
保全措置を行わない場合

宅建業者が、保全措置の必要であるにもかかわらず、保全しない場合、買主は手付金等の支払いを拒むことができる。そして、そのことで支払が遅れても買主は債務不履行(履行遅滞)には陥らない。


平成22年・2010年の過去問

問1 制限行為能力者 1 2 3 4
問2 代理 1 2 3 4
問3 時効 1 2 3 4
問4 1 2 3 4
問5 抵当権 1 2 3 4
問6 債務不履行 1 2 3 4
問7 債権者代位 1 2 3 4
問8 保証 1 2 3 4
問9 判決文( 1~4
問10 相続/遺言 1 2 3 4
問11 借地権 1 2 3 4
問12 1 2 3 4
問13 区分所有法 1 2 3 4
問14 不動産登記法 1 2 3 4
問15 1 2 3 4
問16 都市計画法 1 2 3 4
問17 都市計画法/開発許可 1 2 3 4
問18 建築基準法 1 2 3 4
問19 建築基準法 1 2 3 4
問20 宅地造成等規制法 1 2 3 4
問21 土地区画整理法 1 2 3 4
問22 1 2 3 4
問23 贈与税 1 2 3 4
問24 不動産取得税 1 2 3 4
問25 不動産鑑定評価基準 1 2 3 4
問26 免許の要否 1 2 3 4
問27 免許の基準 1 2 3 4
問28 免許その他 1 2 3 4
問29 業務上の規制 1 2 3 4
問30 取引士 1 2 3 4
問31 営業保証金 1 2 3 4
問32
問33 媒介契約 1 2 3 4
問34 35条書面・37条書面 1 2 3 4
問35 35条書面 1 2 3 4
問36 35条書面 1 2 3 4
問37 37条書面 1 2 3 4
問38 1 2 3 4
問39 1 2 3 4
問40 8種制限 1 2 3 4
問41 手付金等の保全措置
問42 報酬 1 2 3 4
問43 保証協会 1 2 3 4
問44 監督処分 1 2 3 4
問45 住宅瑕疵担保履行法 1 2 3 4
問46 住宅金融支援機構 1 2 3 4
問47 不当景品類及び不当表示防止法 1 2 3 4
問48 統計
問49 土地 1 2 3 4
問50 建物 1 2 3 4