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平成22年 問10-1 相続 遺言

【問題】
自筆証書遺言は、その内容をワープロ等で印字していても、日付と氏名を自書し、押印すれば、有効な遺言となる。

 

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【問題】
自筆証書遺言は、その内容をワープロ等で印字していても、日付と氏名を自書し、押印すれば、有効な遺言となる。

 

【解答】
×

自筆証書遺言は、全文、日付、氏名を「自書」しないといけない → ワードで書いた自筆証書遺言は無効

【解説】

自筆証書による遺言と認められるには、遺言者本人が、その全文、日付及び氏名を自書して、押印したものであることが必要です。「他人に筆記させたもの」や「ワープロ等で印字したもの」は効力はありません

ただし、遺言書に添付する財産目録は、自筆でなくてもよい(パソコンで作成できる
自筆でない財産目録については、各ページに署名・押印が必要です。

本問は、遺言の「内容」についての話なので、自筆の必要があります。

遺言の種類

遺言は「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」のいずれかの方式によらなければ効力を生じません。

そして、それぞれの方式によって決まりごとがあります。

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自筆証書遺言

自筆証書遺言については、遺言者本人が遺言の全文、日付、氏名を自書し、これに印を押して作成しなければなりません。

ただし、遺言書に添付する財産目録は、自筆でなくてもよい(パソコンで作成できる) 自筆でない財産目録については、各ページに署名・押印が必要です。

代筆ワード等で作成しても無効です。作成する場所はどこでもよいので、自宅でも喫茶店でもいいわけです。その際、証人は不要なので、一人で作成できます。そして、自筆証書遺言の場合、遺言を発見したら、開封前に遺言を家庭裁判所に提出して家庭裁判所の検認の手続きをしなければなりません。

※ 家庭裁判所の検認とは、「遺言書が確かにあったかどうか」「遺言書の内容を事前に確認して偽造や変造しないようにするため」の手続きです。重要なポイントは「遺言が有効か無効か」「遺言が遺言者の真意に基づいて作成されたかどうか」を審査する手続きではないことです。勝手に遺言書を開封したり、家庭裁判所で検認をせずに遺言に沿って手続きを進めてしまうと5万円以下の過料(罰則)に処せられます。

公正証書遺言

公正証書遺言については、本人が遺言の内容を公証人に伝え、公証人が公正証書として筆記して作成する遺言で、遺言者本人と証人、公証人が署名押印して完成させます。

※ 公証人とは裁判官、検察官、法務局長、 弁護士などを経験者から選ばれる極めて強力な証拠力を持つ契約書等を作成する人です。

そして、公証人は公証役場という事務所が全国各地にあるのですが、そこにいます。そして、遺言者は証人2人以上を連れて公証役場に行き、公正証書を作成してもらいます。証人については、証人になれない人もいます。

  1. 未成年者
  2. 推定相続人・受遺者及びその配偶者並びに直系血族・・・遺言者の親族
  3. 公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び雇人 ・・・公証人の関係者

友人や会社の上司、同僚は証人になることができます。

そして、公正証書遺言の場合、公証人が作成しており、遺言の原本は公証役場で保管されています。したがって、遺言は偽造などされることはないため、家庭裁判所の検認は不要となっています。

秘密証書遺言

秘密証書遺言については、まず遺言する人が自分で作成した遺言書(自筆でなくワードで作成してもOK)を封書に入れて封じ、証人2人以上と一緒に公証役場に行き、公証人に遺言書を提出します。そして、公証人が遺言者の遺言であることを確認して遺言者本人及び証人2人、公証人が署名押印することにより完成させます。

秘密証書遺言は遺言の内容を隠したまま、公証人に存在を証明してもらえるので、自筆証書遺言のように、遺書が本物かどうかというトラブルは避けられます。ただし、秘密証書遺言は公証役場で保管しないため、家庭裁判所の検認は必要となります。


平成22年・2010年の過去問

問1 制限行為能力者 1 2 3 4
問2 代理 1 2 3 4
問3 時効 1 2 3 4
問4 物権変動 1 2 3 4
問5 抵当権 1 2 3 4
問6 債務不履行 1 2 3 4
問7 債権者代位 1 2 3 4
問8 保証 1 2 3 4
問9 判決文(解除) 1~4
問10 相続/ 1 2 3 4
問11 借地権 1 2 3 4
問12 借家権 1 2 3 4
問13 区分所有法 1 2 3 4
問14 不動産登記法 1 2 3 4
問15 1 2 3 4
問16 1 2 3 4
問17 都市計画法/ 1 2 3 4
問18 建築基準法 1 2 3 4
問19 建築基準法 1 2 3 4
問20 宅地造成等規制法 1 2 3 4
問21 土地区画整理法 1 2 3 4
問22 農地法 1 2 3 4
問23 贈与税 1 2 3 4
問24 1 2 3 4
問25 不動産鑑定評価基準 1 2 3 4
問26 免許の要否 1 2 3 4
問27 免許の基準 1 2 3 4
問28 免許その他 1 2 3 4
問29 業務上の規制 1 2 3 4
問30 取引士 1 2 3 4
問31 1 2 3 4
問32 広告
問33 1 2 3 4
問34 35条書面・37条書面 1 2 3 4
問35 35条書面 1 2 3 4
問36 35条書面 1 2 3 4
問37 37条書面 1 2 3 4
問38 クーリングオフ 1 2 3 4
問39 1 2 3 4
問40 8種制限 1 2 3 4
問41 手付金等の保全措置
問42 報酬 1 2 3 4
問43 保証協会 1 2 3 4
問44 監督処分 1 2 3 4
問45 住宅瑕疵担保履行法 1 2 3 4
問46 住宅金融支援機構 1 2 3 4
問47 1 2 3 4
問48 統計
問49 土地 1 2 3 4
問50 建物 1 2 3 4