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【問題】
被相続人がした贈与が遺留分侵害額請求により全部失効した場合、受贈者が贈与に基づいて目的物の占有を平穏かつ公然に20年間継続したとしても、その目的物を時効取得することはできない。

 

【解答】
○

相続財産について、「被相続人から生前贈与を受けた者（受贈者）」と「遺留分侵害額請求者」が競合する場合、受贈者が占有による時効を援用しても、遺留分権者には勝てない

【解説】

被相続人が亡くなるよりも随分前に生前贈与を受けて、受贈者が、長年自分のものとして使用していた財産も、遺留分侵害額請求によって返還しなければならないか、が本問の論点で

遺留分侵害額請求を受ける前に、贈与を受けてから善意無過失で10年または20年以上が経っていた場合に、受贈者は、この取得時効を主張しても、遺留分権者に勝てない、〇か×か？

という質問内容です。

判例では、「遺留分侵害額請求に対して、生前贈与された財産の時効取得を主張することはできない」として、受贈者は、遺留分権者に勝てない、と言っています。

この点はそのまま覚えましょう！