独学合格プログラム

【問題】
ＡＢ間で、Ａを貸主、Ｂを借主として、Ａ所有の甲建物につき、①賃貸借契約を締結した場合と、②使用貸借契約を締結した場合にして、ＡはＢに対して、契約に適合しない甲建物の品質について、①では責任を負う場合があるが、②では責任を負わない。（改）

 

【解答】

×　賃貸借契約も使用貸借契約も→契約不適合責任を負う

【解説】

賃貸借契約は、賃料を払うので「有償契約」です。

そのため、売買契約のルールが準用（適用）されます。

したがって、賃貸人は賃借人に対し、契約不適合責任を負います。
一方、

使用貸借は無料なので「無償契約」です。

そのため、贈与契約のルールが準用されます。

贈与契約のルールでは、

①贈与者は「贈与の目的である物又は権利」を、「特定した時の状態で引き渡し、又は移転」すれば足ります。

つまり、単に、甲建物を贈与します！といって契約した場合、たとえ、甲建物に不具合があっても、特定した時の状態のまま引き渡しをすればよいので、贈与者は責任を負いません。

一方、

②特別の合意があった場合は、契約不適合責任を負います。

例えば、キッチンやお風呂場、洗面台などは不具合がない状態で引き渡します！と契約した場合、これらに不具合があれば、贈与者は契約不適合責任（債務不履行責任）を負います。

これは、使用貸借の場合も同じです。

したがって、本問は契約に適合しない内容があるので、使用貸借の貸主も責任を負います。