独学合格プログラム

【問題】
ＡのＣに対する債権が、ＣのＡに対する債権と相殺できる状態であったにもかかわらず、Ａが相殺することなく放置していたためにＡのＣに対する債権が時効により消滅した場合、Ａは相殺することはできない。

 

【解答】
×

時効により消滅した債権も、時効完成前に相殺適状であれば、時効消滅後も相殺を主張できる

【解説】

例えば、ＡがＣに100万円を貸したとします。一方、ＣはＡに100万円の時計を売って引渡しをしたが、代金を払っていないとします。

この場合、Ａは「貸金債権」を有し、Ｃは「代金債権」を有します。

この場合、ＡもＣも、このお互いの100万円の債権については、何も言わなくても帳消しになった（相殺されている）ものと期待しているはずです。

わざわざ、100万円の受け渡しをするのは面倒ですよね。

そのため、もし、Ａの債権が相殺できる状況で、その後、時効によって消滅したとしても、

「相殺されていると期待していた」ことを保護して、Ａの貸金債権が時効消滅後も、Ａから相殺を主張することはできるとしています。